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企業はSDGsに取り組んで当たり前の時代に?メリットを事例も紹介しながら解説!

公開:2024.7.23

更新:2025.1.6

企業の社会的責任が問われる現代において、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みは選択ではなく、必要不可欠な戦略となっています。この記事では、実際の事例を交えながら、企業がSDGsに積極的に参画することで得られる経済的及び社会的メリットを詳細に解説します。

【目次】


SDGsとは?

私たちが直面している貧困や不平等、気候変動など、地球規模で解決を迫られている問題は多岐にわたります。これらの課題に立ち向かうため、国連は2015年に画期的な行動計画を発表しました。それが「持続可能な開発目標=SDGs」です。

この行動計画には貧困の撲滅、清潔な水へのアクセス、教育の普及、性別に基づく不平等の解消、気候変動への対策など、17の目標が掲げられています。SDGsはただ目標を掲げることに留まらず、2030年という期限までに社会のすべての層、あらゆる国家、そして地球全体が一丸となって取り組む具体的なステップが示されています。

SDGsとは、ひと言でいうと、平和と繁栄を地球規模で実現するための、私たち全員の共通の約束事ともいえるでしょう。

企業とSDGsの関係

SDGsの目標を達成するには、一国や一企業、一個人の力だけでは不可能です。世界中の国々が協力し、民間企業や学術界、そして市民社会が知恵を結集させることで初めて達成することができます。

SDGsではなかでも企業の役割が重視されています。企業はさまざまな生産活動を担っているため、企業が主導的な役割を果たすことこそが、目標達成に欠かせないと考えられているからです。

日本においても各種業界団体や日本経済団体連合会、地方銀行、さらに企業単位でも取り組みが進められています。ビジネスの世界ではSDGsに取り組むことは“当たり前”になりつつあるといえるでしょう。

企業がSDGsに取り組む目的・メリット

今日、企業にとってSDGsに積極的に取り組むことは、さまざまなビジネス上のメリットがあります。

事業の持続可能性を高める

企業がSDGsに取り組むメリットの1つは、事業の持続可能性を高めることにあります。

新型コロナウイルスのパンデミックや気候変動といったグローバルな課題は、企業活動の土台自体を揺るがす要因となり得ます。そのためSDGsの目標達成は、事業を持続させるための戦略的な取り組みとして不可欠なものになっています。

たとえば、気候変動や社会的不平等といったグローバルな問題への対策を講じることで、リスク管理を強化し、事業の持続可能性を高めることができます。また、サプライチェーンを持続可能にすることで、予期せぬ事業中断からも保護されます。

SDGs×ビジネスのチャンスがある

SDGsを軸とすることで新たなビジネス展開の可能性が開かれることも、メリットの1つです。

たとえば再生可能エネルギーや持続可能な水管理システムなどの新技術を取り入れることで、新しい顧客を獲得し、事業を拡大するなど、未開拓市場への進出が可能になります。

また、SDGsの目標に沿った製品を開発することで、環境に敏感な消費者からの支持を集めやすくなります。特に北米やヨーロッパなどの新しい市場において、エコフレンドリーな製品やサービスの需要を喚起する可能性が高まるでしょう。

さらに、SDGsの取り組みは、エネルギー効率の向上や廃棄物削減に直結し、長期的には運営コストの削減にもつながります。

消費者や投資家からの評価を得る

企業がビジネスの核として環境や社会に配慮する姿勢を打ち出し、社会的責任を果たすことで、顧客からの高い評価を得ることができます。

企業が資源を持続可能な形で使用したり、公正な労働条件を従業員に提供したりすることで、顧客に自社の製品やサービスが人や社会、環境に優しい「エシカル」なものという印象を抱かせ、自社への信頼や愛着をもってもらうことにつながります。

さらに、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資を呼び込むことも期待できます。

2006年に国連が責任投資原則を発表して以降、ESG投資は急速に広がりを見せています。2018年には約30兆ドルを超える資産がESGに関連する投資に充てられるまでになりました。

企業のSDGsへの取り組みは、ESG投資家からの評価を得ることに直結するでしょう。

 世界のESG投資残高の推移(10億ドル)
参考:「2016年グローバル持続可能な投資レビュー」グローバル・サステナブル・インベストメント・アライアンス
「GLOBAL SUSTAINABLE INVESTMENT REVIEW 2022」Global Sustainable Investment ALLIANCE より作成

社会的信頼を得られる

SDGsの認証制度とは、県や市などの自治体やSDGs関連団体によって運営されるもので、企業によるSDGsの取り組みを外部に示し、その努力を評価するものです。

それぞれの認証制度で認証の基準や評価方法が異なりますが、いずれも企業の持続可能な活動を認証することにより、その企業の社会的信用を高める効果があります。

認証を受けることで、企業はマーケティングの観点からも優位に立つことができ、消費者や投資家からの信頼を得やすくなります。また、SDGs認証は入札時の評価や人材獲得においても有利に働きます。認証を受けた企業は、SDGsに関心の高い優秀な人材が集まりやすく、従業員のモチベーション向上にもつながるでしょう。

さらに、SDGsの取り組みは国際的な視野でのビジネス展開においても、企業にとって有利な要素となります。これらの認証制度を通じて、企業は持続可能な社会の実現に貢献すると同時に、自社の価値を高めることが可能です。SDGsは単なる倫理的な選択というだけではなく、企業が成長するための戦略的な決定ともいえます。

ブランド価値が向上し、優秀な人材が集まる

企業がSDGsに積極的に取り組むことで、ブランド価値の向上や優秀な人材の獲得といった効果もあります。

電通の調査によれば、日本におけるSDGsの認知率は年々向上しており、特に環境や社会問題に敏感な若年層の間でSDGsへの関心が高いことが確認されています。この層は「SDGsネイティブ」と呼ばれるほど自然にその概念を理解し、支持しています。

この傾向は、企業にとって消費者のニーズに応えるためにSDGsへの取り組みが不可欠であることを示しています。同時に消費者である若い世代の労働者から魅力的な雇用先と見なされることにもつながり、優秀な人材の獲得と保持も期待できます。

●SDGsの認知率(時系列、n:1400)

棒グラフ

中程度の精度で自動的に生成された説明

引用:「第6回 SDGsに関する生活者調査」株式会社電通

●SDGsの認知率(性年代別、n=1400)

グラフ, 棒グラフ

自動的に生成された説明

引用:「第6回 SDGsに関する生活者調査」株式会社電通

SDGsに取り組む効果は?

ここまで一企業にとってのSDGsのメリットについて説明してきました。次に一企業のメリットを超えた効果について整理しましょう。

「よりよい社会」実現に向け前進する

前項目でも説明したように、企業がSDGsに積極的に取り組むことで、ブランドイメージが向上し、優秀な人材の獲得や新たなビジネスチャンスの創出につながります。さらに、ESG投資家の注目を集めることで資金調達がしやすくなるというメリットもあります。

このようにSDGsに取り組む企業が増え、他社や社会全体にその影響が波及し、SDGsが企業活動の「当たり前」となると、企業はより大きな社会的責任を果たすことになります。これにより、労働者や消費者、未来の担い手である子供世代にとって不利益のない健康で持続可能な社会の実現が促進されます。

日本のビジネスシーンに対するイノベーション

日本のビジネスシーンにおいて、企業のSDGsへの取り組みは新たなイノベーションを生み出しています。特に地域との連携を通じた新たな雇用の創出や、これまでになかった企業の在り方や働き方の確立が挙げられます。

たとえば、積水化学工業株式会社は、里山保全活動や「TABLE FOR TWO」プロジェクトを通じて地域社会との強い結びつきを築いています。

さらに、大和ハウス工業株式会社は高齢者向け住居サービスの提供や教育活動を行い、多様な社会貢献を進めています。これにより、高齢者の生活支援や子供たちへの教育機会の拡充が図られています。また、トヨタ自動車はヒューマノイドロボットの開発を通じて、高齢化社会に対応する新しい技術を提供しています。

これらの取り組みは、企業にとっての新たなビジネスチャンス創出やブランド強化にとどまらず、地域社会と企業の新たな連携を生み出し、既存のビジネスを超えた地域社会への貢献につながっています。

企業のSDGsの取り組み事例

SDGsへの企業の取り組みは、社会、環境、経済の各面に多大な影響を及ぼしています。ここでは、具体的な企業事例を通じてその効果を探ります。

茨城県内初のポジティブ・インパクト・ファイナンスによる資金調達を実現:株式会社諸岡

      企業概要

設⽴年

1958年

資本⾦

10,000万円

従業員

272名(2023年4月)

本社所在地

茨城県

事業概要

産業機械メーカー

株式会社諸岡は⼟⽊建設会社として創業し、建設・⼟⽊・農業機械、環境機器などの製造販売を展開。⽔から油圧へ研究範囲を拡⼤し、世界初のゴムクローラー、全油圧駆動トレンチャーを開発するなど多数の特許を取得しています。

同社のSDGsへの取り組みは、それまでの自社内の活動をSDGsの枠組みでとらえ直すところからスタートしました。まず、2012年に企業の活動による環境への負荷を最小限にするように定めた仕様書である「ISO14001」を認証機関より取得し、全社的な環境マネジメント、太陽光発電を用いた再生利用可能エネルギーの利用促進、木材粉砕機などを開発しての廃材木のリサイクル促進、働き方改革などから始めました。

さらにSDGsを促進すべく、健康経営優良法人の認定を目指す取り組みを開始したほか、2020年度からはCo2排出量の見える化をスタート。その結果、SDGsへの貢献を金融機関が評価し融資を受ける「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」を茨城県内の銀行と締結し、県内で初のSDGsの取り組みによる資金調達を行った企業となりました。

こうした同社の取り組みは、ほかの地元企業のSDGsへの意識向上にもつながっています。

参考:「SDGsに取り組む中小企業等の先進事例の紹介」経済産業省関東経済産業局

SDGsを軸に事業をとらえ直し、差別化・新規事業拡大を実現:エネジン株式会社

      企業概要

設⽴年

2004年

資本⾦

9,000万円

従業員

221名(2023年9月)

本社所在地

静岡県

事業概要

LPガス、ガス機器等の販売

LPガスをメイン事業とした総合エネルギー会社であったエネジン株式会社は、ガス自体の性質はどの企業も変わらないため他社と差別化できず、価格競争・新規客の減少・従業員のモチベーション低下に悩んでいました。

そこで「お客様は誰か」という原点に立ち戻り、お客様=地域・地元と再認識。地元企業と提携しつつSDGsを通じて地域課題を解決するご提案をしながら、自社の利益にもつなげていく「戦略的SDGs活動」の推進に舵を切りました。

その結果、工務店などと提携し、安心・快適・エコロジーな戸建・分譲住宅を提案する住宅・リフォーム事業、オフィスビルや住宅の省エネルギー&コストダウンを提案・実施する空調機器のコンサルティング事業、安全でおいしいというだけではなく災害時の備蓄水としても提案する水販売事業といった新規事業の立ち上げ・展開につながっています。

さらに、地元高校と地元企業をつなぐイベントの運営、大手地元薬局・地元病院・地域のケアマネジャーと連携した高齢者向け健康セミナーの定期開催、小学校での出張エネルギー授業、防災訓練や非常食を使った料理教室を開催するママ会の開催など、地域課題を解決するさまざまなイベントや企画の主幹企業としてのブランドを確立するに至りました。

こうした一連の自社の取り組みを、「SDGs方程式=地域貢献型SDGs×パートナーシップ×広報戦略」として整理し、SDGsを事業成長に生かしたい企業へのコンサルティング事業も展開しています。エネジン株式会社の取り組みは2012年からの10年間でテレビや新聞などのメディアに500回以上取り上げられ、自社のブランドが向上。LPガス業界全体の伸び率が頭打ちになるなか、新規顧客数が7年連続増加するといった結果に結びついています。

参考:「SDGsに取り組む中小企業等の先進事例の紹介」経済産業省関東経済産業局

2030年までに使い捨てプラボトル30億本削減に取り組む:ウォータースタンド株式会社

      企業概要

設⽴年

1969年

資本⾦

5,000万円

従業員

624名(2024年4月)

本社所在地

埼⽟県

事業概要

⽔道直結ウォーターサーバー、空気清浄機 レンタルなど

ウォータースタンド株式会社は、もともとオフィスの清掃用品などのレンタル・販売を手掛ける企業でした。2018年に、自社で扱っていた水道直結型浄水器・ウォータースタンドが、水を定期的に配達するサービスに比べてタンクが不要な分環境にやさしいことに気づき、事業の柱をSDGsを推進する同商品のレンタル事業に転換することを決意、社名も変更しました。

翌2019年には、地元自治体と提携して使い捨てプラスチックボトル削減を目的とした「ボトルフリープロジェクト」を立ち上げ、プラスチックボトルを水筒で代替することを呼びかけるほか、2022年6月度には8万本以上の水筒を配布しました。

こうした活動の結果、連携する地方自治体は全国に拡大、全国に給水スタンドを設置しています。ウォータースタンド株式会社は競合の多いオフィスの清掃用品レンタル業から、SDGsを軸に唯一無二のブランドを確立し、事業転嫁を果たした好例といえます。

参考:「SDGsに取り組む中小企業等の先進事例の紹介」経済産業省関東経済産業局


サスティナブルな素材開発で市場のルールメーカーに:雪ヶ⾕化学⼯業株式会社

      企業概要

設⽴年

1951年

資本⾦

1,000万円

従業員

76名(2024年4月)

本社所在地

東京都

事業概要

特殊発泡体の製造及び販売、化粧品⽤具の製造及び販売

雪ヶ谷化学工業株式会社はユーザビリティに則した⽯油由来の合成ゴムで、世界的トップシェアを誇る企業です。昨今の脱⽯油などの社会的ニーズの高まりを受け、2019年にSDGsの概念に⾃社事業を同期させ、新たな製品開発や社内改革につなげる取り組みを開始しました。

その結果、天然ゴム製品からアレルギー物質を取り除く技術の開発に成功、この技術を使って合成ゴムから⽯油由来原料を10〜90%削減したサスティナブルスポンジシリーズで社会的な評価を獲得しました。

製品の製造工程にもSDGsの観点を取り入れ、素材である天然ゴムの製造・取引工程に、強制労働等に紐づく要素がないかどうか現地調査を実施。フェアトレードを推進する天然ゴム識別マークの作成などを通じて、国内天然ゴム市場の100%フェアトレード化に向け、主導的な役割を果たしています。

こうした取り組みによって国内大手化粧品メーカーとのビジネス機会が生まれ、化粧品業界での天然ゴム識別マークの採用が進むなど、企業価値の向上につながっています。

参考:「SDGsに取り組む中小企業等の先進事例の紹介」経済産業省関東経済産業局

社会問題化した空き家の材木をアップサイクル。受注拡大・若手人材の獲得にも:株式会社⼭翠舎

     企業概要

設⽴年

1970年

資本⾦

3,000万円

従業員

25名(2024年4月)

本社所在地

長野県

事業概要

店舗デザイン・施工業

長野県で店舗デザイン・施工業を営んでいた同社。空き家となった古民家が社会問題化しているのを見て、従来輸入していた木材を地元の古民家の材木に変え、アップサイクルすることを思いつきました。古民家から入手できる材木を「古木(R)」としてブランド化し、店舗デザインや家具の製造・販売を行っています。

この取り組みによって、古木施工ができる地元企業や自治体との連携が進んだほか、古木を生かしたコワーキングスペースの運営、「大工の学校」による職人育成など、事業が大きく広がってきました。同社への評価が高まるにつれ、地元長野だけではなく首都圏からの設計施工依頼も増加、パリで開催されたメゾンエオブジェにも「SANSUI」ブランドで出展するなど、国内外から唯一無二のブランドとして評価を確立しています。

こうした取り組みに共感する人材も集まり、現在では20代から30代の職人が5割を占めるなど、職人の若返りにも成功しました。

参考:「SDGsに取り組む中小企業等の先進事例の紹介」経済産業省関東経済産業局

企業がSDGsに取り組むステップ

企業がSDGsに効果的に取り組むための手順を、基本的な理解から具体的な行動計画まで、5つのステップに分けて解説します。


引用:「SDGs の企業行動指針—SDGs を企業はどう活用するか—」GRI、国連グローバル コンパクト、持続可能な開発のための世界経済人会議 (WBCSD)

ステップ1:SDGsについて理解する

最初のステップは社内でSDGsに関する理解を深めることが大切です。

SDGsは、国連が定めた国際目標であり、2016年から2030年にかけて全世界で取り組むべき17の目標と169のターゲットから構成されています。これらの目標は、地球環境の持続可能性を高めるとともに、経済と社会のあらゆる側面で公平性を保つことを目指しています。

特に企業にとっては、SDGsの理解と取り組みは新しいビジネスチャンスを開拓すると同時に、社会的責任を果たす手段となるため、非常に重要です。また、消費者や投資家の間でSDGsに対する意識が高まっており、企業価値の向上やリスク管理の観点からも、SDGsへの積極的な取り組みが求められています。

ステップ2:自社が取り組める優先的な課題を特定する

企業がSDGsに効果的に取り組むためには、まず自社の事業内容とSDGsの17の目標を照らし合わせ、どの目標が自社の強みや事業戦略に直接関連しているかを特定することが重要です。

この過程では、社内外のステークホルダーの意見も取り入れ、社会的なニーズと自社のリソースを考慮に入れます。

たとえば、製造業であれば持続可能な生産方法や環境への影響を最小限に抑える技術の開発に注力するのが妥当です。また、SDGsへの取り組みは新たなビジネスチャンスを生み出す可能性もあるため、革新的なアイデアやパートナーシップを模索することも有効です。社内での意識向上と教育も重要で、全従業員がSDGsの目標と自社の取り組みを理解し、それに基づいて行動できる環境を整えることが求められます。

ステップ3:目標を設定する

企業がSDGsへの取り組みを始めるには、明確な目標設定が必須です。これには、自社の事業と照らし合わせ、どのSDGsの目標が直接的な関連を持つかを把握し、具体的な目標を定めることが含まれます。

たとえば、製造業であれば、持続可能な製造プロセスやリサイクル可能な材料の使用など、環境に配慮した操作を目標に設定します。目標を設定する際には、具体的で、計測可能、達成可能であり、関連性があり、時間的に制限された期限があるか、というSMART原則に基づいて設定することが望ましいでしょう。

目標が設定されたら、これを達成するための戦略や行動計画を策定し、定期的な評価を行うことで、目標に向かって効果的に進むことができます。これらのプロセスを通じて、企業はSDGsの達成だけでなく、社会的責任を果たし、持続可能な成長を実現することが可能になります。

ステップ4:経営へ結合する

企業がSDGsを経営に結合するためには、まずSDGsの理解を全社員に浸透させることが重要です。これを実現するために、教育プログラムやワークショップを通じてSDGsの基本的な知識と、企業活動との関連性を教えることが有効です。

次に、企業のビジョンと戦略をSDGsに沿って再定義し、具体的な行動計画を策定します。これには、環境保護、社会的責任、経済的持続可能性を考慮した製品開発、サプライチェーンの改善、労働条件の最適化などが含まれます。また、定期的な進捗チェックと評価を行い、必要に応じて戦略の調整を行うことで、SDGsへの取り組みを経営にしっかりと組み込むことができます。

これにより、企業は持続可能な成長を実現しつつ、社会的な責任も果たすことが可能になります。

ステップ5:報告とコミュニケーションを行う

企業がSDGsへの取り組みを効果的に進めるためには、社内外への適切な報告とコミュニケーションが不可欠です。このステップでは、達成した目標や取り組みの進捗を定期的に評価し、その成果を公開することが求められます。

これには年次報告書の発行や、ウェブサイト、SNSを通じた情報の発信が含まれます。また、ステークホルダーとの対話を通じてフィードバックを得ることで、さらなる改善の機会を見出すことができます。

公開されたデータや成果は透明性を高め、企業の信頼性を向上させるためにも重要です。さらに、積極的なコミュニケーションは企業のSDGsに対するコミットメントを示し、社内外の意識を高める効果も期待できます。

まとめ

企業がSDGsに取り組む過程での重要なステップは、自社に合った目標とアプローチを理解し選定することです。この選定過程では、オンラインでの情報収集も有効ですが、すべての情報を得るには限界があります。そのため、自社が導入できるサービスや製品を比較・検討する絶好の場として展示会への参加がお勧めです。展示会では、サービスを提供する企業からほかの企業の導入事例を直接聞くことができ、実際にどのような製品がSDGsに貢献しているのかを具体的に把握することも可能です。

さまざまな情報を集め、自社に合った取り組みの検討にご活用ください。

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●執筆者紹介

瀧本 博史(転職コンサルタント・心理カウンセラー)

キャリアの専門家として就職指導や職業訓練校、大学講師、ハローワークや公共機関等の相談員歴29年。心理カウンセラーとして心の問題もケアする。著書複数。NHK総合の就活ドラマも監修。取得資格は国家資格2級キャリアコンサルティング技能士、産業カウンセラー他