menu

ウェルビーイングとは?注目される背景や企業のメリット、取り組み事例を解説

公開:2026.5.15

更新:2026.5.15


近年、企業経営において「ウェルビーイング」という言葉が注目を集めています。ウェルビーイングとは、従業員の心身の健康や幸福度を高めることが企業の持続的な成長につながるという考え方です。


しかし、「具体的にどう取り組めばいいのか」「自社に合った施策は何か」と悩む経営者や人事担当者も多いのではないでしょうか。


この記事では、ウェルビーイングの基本的な意味から企業にもたらすメリット、実際の企業事例、および具体的な取り組み方法まで解説します。


なお、ウェルビーイングに関する情報を効率的に得たい場合は、健康経営、福利厚生などの関連ソリューションが集う展示会への来場もご検討ください。


ウェルビーイング EXPOのホームページはこちら


ウェルビーイング(Well-being)とは?


ウェルビーイングとは「良好な状態」を意味する概念であり、身体的・精神的・社会的に満たされた状態を指します。


身体的に良好な状態である「健康」、精神的に良好な状態である「幸福」、社会的に良好な状態である「福祉」という3つを包み込む考え方です。一時的な喜びではなく、長期的で持続的な充実感や生きがいを含む包括的な概念といえます。


ウェルビーイングが注目される背景


企業が従業員のウェルビーイングに目を向ける動きは、社会環境の変化や経営課題への対応策として急速に広がっています。


以下では、ウェルビーイングが注目される4つの背景要因を解説します。


  • SDGsとの関連

  • 人材確保の困難化

  • 価値観の多様化


それぞれの要因を見ていきましょう。


SDGsとの関連


2015年に国連で採択されたSDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」の英語表記は「Good Health and Well-Being」です。ウェルビーイングが国際的な開発目標の中心概念として位置づけられています。


企業がウェルビーイング施策を推進することで目標3のほか、目標5「ジェンダー平等」や目標8「働きがいも経済成長も」など、複数のSDGs達成に寄与します。その結果、社会的責任を果たす企業として評価されます。


関連する施策を積極的に展開することで、持続可能な社会の実現に貢献できるのです。


SDGsについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。


▶︎関連記事:企業はSDGsに取り組んで当たり前の時代に?メリットを事例も紹介しながら解説!


人材確保の困難化


日本の生産年齢人口は2005年の8,442万人から徐々に減少しており、2050年には4,930万人に縮小すると予測されています。※


終身雇用制度の変容や転職市場の拡大により、企業は給与だけでなく、福利厚生や働きやすさなどで他社と差別化を図らなければ、優秀な人材の確保が難しくなっている状況です。


従業員が心身ともに良好な状態で働ける職場づくりを進めることで、人材の定着率向上と新規採用時の企業競争力の強化が期待できます。


※出典:経済産業省「事務局説明資料」


価値観の多様化


現代では、個人が求める幸福や豊かさの定義が多様化しており、物質的な成功よりも精神的な満足感や人間関係の充実、自己実現を重視する傾向が見られます。


若手社員を中心に、働くうえで重視するポイントは、給与から働きがいやワークライフバランスの充実へと移行しています。そのため、企業には多様なニーズに応える柔軟な制度が求められるようになってきました。


従業員一人ひとりの背景や事情に配慮した職場環境を整えることで、多様な人材が能力を発揮しやすくなり、イノベーション創出や企業競争力の強化につながります。


一方で、このような価値観の変化に対応できない企業は、人材確保の面で不利になる可能性があるといえます。


働き方改革とコロナ禍の影響


2019年に施行された働き方改革関連法により、長時間労働の是正やワークライフバランスの改善が推進されています。それに伴い、従業員がいきいきと働ける環境を整備することが企業の責務となっています。


新型コロナウイルスの感染拡大により、リモートワークが急速に普及した一方で、対面コミュニケーションの減少による孤独感やストレス、運動不足といった新たな課題が顕在化しました。


また、コロナ禍を契機に働き方や仕事の意義を見直す人が増加しています。その結果、心身の健康と社会的なつながりを含む持続的な幸福の重要性が再認識され、ウェルビーイングが経営課題として定着するようになりました。


ウェルビーイング経営が企業にもたらすメリット



ウェルビーイング経営は、従業員の幸福度を高めるだけではありません。企業がウェルビーイングを導入することで、以下4つのメリットが得られます。


  • 従業員エンゲージメントの向上

  • 生産性とパフォーマンスの向上

  • 離職率の低下

  • 企業ブランド力の強化


それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。


従業員エンゲージメントの向上


ウェルビーイング経営を推進することで「会社が自分を大切にしてくれている」という従業員の信頼感が醸成され、仕事への熱意や組織への貢献意欲を高める効果があります。


従業員が自身の仕事に誇りを持ち、組織の一員としての自覚を高めることで、自発的に課題解決や業務改善に取り組む姿勢が生まれるでしょう。


また、エンゲージメントの高い従業員が増えることでチームワークが強化されます。結果として、組織全体に活気が生まれ、さらなる好循環につながります。


生産性とパフォーマンスの向上


幸福度の高い従業員はストレスが少なく、仕事への集中力や意欲が高い傾向にあるため、業務の質と効率が高まり、生産性の向上につながります。


働く幸せを実感している従業員ほど個人のパフォーマンスが高く、組織全体の成果も向上する傾向があります。


また、心理的安全性が確保された職場では、従業員が失敗を恐れずに新しいアイデアを提案しやすくなり、創造性が高まることでイノベーション創出につながります。


離職率の低下


従業員が心身ともに良好な状態で仕事にやりがいを感じている職場では、離職率が低下し、採用や育成にかかるコストの削減が期待できます。


ウェルビーイングを重視する企業姿勢は、従業員の満足度とロイヤルティを高め、組織全体の安定した成長を実現するでしょう。


従業員を大切にする企業文化の構築により、優秀な人材の定着と新たな人材確保の好循環が生まれ、組織の持続的な成長が可能になります。


企業ブランド力の強化


ウェルビーイング経営に取り組む企業は、従業員を大切にする企業として社会的に評価され、顧客や取引先、投資家からの信頼が高まります。


また、従業員のウェルビーイングを重視する姿勢は、ESG投資において重要な評価項目で、企業価値を測る指標として機関投資家から注目されています。


「従業員を大切にする企業」の評判は、製品やサービスのイメージアップにもつながり、企業の成長を支える無形の資産となるでしょう。


ウェルビーイングを実現する企業事例


多くの企業がウェルビーイング経営に取り組み、従業員の幸福度向上と企業価値の向上を両立させています。


以下では、ウェルビーイングを実現している代表的な企業の取り組み事例を紹介します。


  • トヨタ自動車株式会社

  • パナソニック ホールディングス株式会社

  • 味の素株式会社


それぞれの事例を参考に、ウェルビーイング実現を目指しましょう。


トヨタ自動車株式会社


トヨタ自動車は「幸せの量産」をミッションに掲げ、研究者や有識者が参加する「Emotional Well-Being研究会」を立ち上げています。同研究会では、従業員のウェルビーイングについて多角的な議論が行われています。


製造現場で働く従業員に着目し、従業員同士が互いの価値観や生き方を認め合う「面倒見」の在り方を見直し、一人ひとりに寄り添った対応を模索している点が特徴的です。


また、「善悪」の二項対立を超えた「無記」という仏教・哲学的視点を取り入れ、世代間のコミュニケーション促進や職場環境の改善を図っている点も、ほかにはない特徴です。


世界中の多様な従業員が働く時代に向けて、持続的な製造業への刷新を目指し、従業員の視点から幸せのための新たな「技能」や「技術(テクノロジー)」を生み出そうとしています。


パナソニック ホールディングス株式会社


パナソニックグループは、社員一人ひとりの「挑戦したい」という気持ちを支え続け、フルリモート勤務や社外副業、週休3日制など多様な働き方の選択肢を提供しています。


パートナーの転勤に帯同しながらフルリモート勤務の活用、中小企業診断士の資格を活かした副業など、柔軟な働き方を実現しています。


また、管理職が200日間の育児休業を取得した事例では、家族との時間を大切にしながらも職場の仕組みやチームの関係性を整えることで、業務が円滑に回る体制を構築しました。


他にも、社内公募制度を活用した文系職種から技術職(理系分野)へのキャリアチェンジや、社内複業制度で異なる部署の仕事への挑戦など、自らのキャリアプランに合わせた取り組みを支援しています。


味の素株式会社


味の素グループは「アミノサイエンスで、人・社会・地球のWell-beingに貢献する」をパーパスとして掲げ、2030年までに10億人の健康寿命を延伸することを目指しています。


同グループでは、社員がいきいきと働きイノベーションを創造するためには、社員一人ひとりのウェルビーイングが基盤であると位置づけています。


また、同グループの目標である「味の素グループで働いていると、自然に健康になる」ことを目指している点も特徴的です。


さらに、セルフ・ケアの観点から、社員の「こころとからだの健康」を維持・増進できる環境づくりを推進しています。社内外のパートナーと一体となってウェルビーイング向上につながるサポートを提供しています。


ウェルビーイングに取り組む方法


ウェルビーイング経営の実現には、従業員が心身ともに良好な状態で働ける環境を整備することが必要です。以下では、企業がウェルビーイングを向上させるための具体的な取り組み方法を解説します。


  • 労働環境の整備

  • 福利厚生の充実

  • コミュニケーションの促進

  • 従業員の健康サポート


それぞれの取り組みを見ていきましょう。


労働環境の整備


長時間労働の是正や雇用形態による格差解消、有給休暇取得率の向上など、従業員が無理なく働ける労働環境の整備が重要です。


テレワークやフレックスタイム制度などの柔軟な働き方を導入することで、従業員が家庭の事情や個人のライフスタイルに合わせて働きやすくなります。


例えば、定時退社を推奨する制度の導入や、残業時間の上限設定などにより、従業員の精神的な満足度を保ちながら生産性を維持できます。


福利厚生の充実


従業員の満足度や定着率を高めるためには、福利厚生の充実が欠かせません。そのためには、従業員や家族の生活を支える制度の整備が重要です。


例えば、福利厚生には以下のようなものが挙げられます。


  • 住宅関連の家賃補助や社宅提供

  • 健康・医療関連の人間ドックやスポーツ施設利用費補助

  • 育児休業制度の充実 

  • 介護休業制度の充実

  • 社内託児所の設置

  • 社員食堂の設置

  • 昼食代の補助

  • 軽食・飲料の無料提供

  • 資格取得費用の補助

  • リモートワーク環境整備の補助


育児や介護のための休暇付与や手当支給、社内託児所の設置など、家庭の事情と仕事を両立しやすくする制度を導入することで従業員の満足度が高まるでしょう。


また、食事や昼食の補助、リフレッシュ休暇の導入、教育費用の補助など、多様な福利厚生を用意することで、従業員の幸福度向上と企業イメージの向上が期待できます。


福利厚生についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。


▶関連記事:福利厚生にはどんな種類がある?ここで働きたいと思われモテる企業になるために!


なお、福利厚生の見直しや導入を検討している場合は、関連サービスをはじめとするソリューションが集まる展示会への参加もおすすめです。


ウェルビーイング EXPOのホームページはこちら


コミュニケーションの促進


従業員同士が気軽に交流できるオープンスペースやカフェスペースを設置するなど、自然なコミュニケーションが生まれやすい環境を整えましょう。


例えば、社内チャットツールの導入や雑談専用チャンネルの設置、ランチ会や社内イベントの実施など、コミュニケーションの機会を意識的に増やす取り組みが効果的です。


他にも、ミーティングの際にチェックインやチェックアウトの時間を設けることで、業務に関する話だけでなく日々の何気ないやりとりも生まれます。


従業員の健康サポート


定期健康診断や人間ドック、予防接種などの基本的な健康管理に加えて、ストレスチェックやカウンセリングサービスの提供など、メンタルヘルス対策を強化することも大切です。


健康マイレージプログラムの導入や、健康づくりに関するイベントの開催など、従業員が楽しみながら健康増進に取り組める環境を構築しましょう。


心身の健康を維持・増進できる環境づくりを推進することで、従業員が活力を持って働き続けられるフィジカルウェルビーイングの実現につながります。


まとめ


ウェルビーイングとは、身体的・精神的・社会的に満たされた状態を指す概念です。企業がウェルビーイング経営に取り組むことで、従業員満足度と企業価値の向上が同時に実現できます。


ウェルビーイング経営の実現には労働環境や福利厚生の見直し、コミュニケーション活性化など多角的なアプローチが必要となります。これらの施策を効果的に進めるには、専門的なサービスやツールの活用が有効です。


福利厚生サービスや健康経営ツールなど、ウェルビーイング向上を支援するソリューションが一堂に集う展示会への参加を検討し、自社に最適な施策を見つけてみてはいかがでしょうか。


従業員満足度を高める施策を探すなら「ウェルビーイング EXPO」


自社に最適なウェルビーイング施策を見つけるなら、「ウェルビーイング EXPO」への来場がおすすめです。


本展示会では、福利厚生サービスや健康経営ツール、従業員エンゲージメント向上ソリューションなど、ウェルビーイング実現を支援する最新サービスが一堂に集まります。


「ウェルビーイング EXPO」の主な特徴

  • 福利厚生から健康経営まで幅広く比較できる

  • 最新ソリューションを効率的に情報収集できる

  • 専門家から直接アドバイスをもらえる


ウェルビーイング経営を推進したい企業や、従業員満足度の向上を目指す企業にとって、多様なサービスを一度に比較検討できる機会となります。入場料は無料で、事前に登録すればスムーズに入場が可能です。


来場登録はこちら


また、自社のウェルビーイング関連のサービスを広くアピールしたい企業にとっては、「ウェルビーイング EXPO」への出展も選択肢の1つです。来場者と直接接点を持てるため、ぜひこの機会にご検討ください。


出展資料の申し込みはこちら


詳しくは展示会ホームページをご覧ください。


ウェルビーイング EXPOのホームページはこちら