決済代行業者とは?仕組みや料金相場、利用するメリット・デメリットを解説

公開:2026.3.11

更新:2026.3.11

ECサイトやオンラインサービス、実店舗を運営する際、顧客が利用しやすい決済環境を整えることが大切です。


しかし、複数の決済手段を個別に契約したり、セキュリティ対策を自社で整備したりすると、膨大なコストと専門知識が求められ、負担となっている企業は少なくありません。


そこで、多くの企業が利用しているのが決済代行業者です。


この記事では、決済代行業者の基本的な仕組みから料金相場、決済代行業者を利用するメリット・デメリットまで解説します。


なお、決済代行にかかわる情報を効率的に得たい場合は、財務会計や管理会計、請求書発行、経費精算など、経理・財務領域のサービスが一堂に集う展示会への来場もご検討ください。


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決済代行業者とは?


決済代行とは、クレジットカード決済やQR決済などの複数の決済手段を一括して管理するサービスです。


決済代行業者は、事業者が負担を抑えて決済手段を導入できるよう、オンラインショップや実店舗での決済に必要な各種手続きや処理を代行する会社を指します。


通常、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済などを導入するには、それぞれの決済会社と個別に契約し、審査を受けてシステムを構築する必要があります。


決済代行業者を利用すれば、こうした煩雑なプロセスを一本化でき、複数の決済手段を1つの契約のみで導入することが可能です。


顧客が商品を購入する際の決済情報は、決済代行業者のシステムを経由して処理され、承認結果が事業者へ通知される仕組みです。売上金は決済代行業者が回収した後、事業者の口座へ振り込まれます。


さらに、セキュリティ対策や不正検知、売上データの管理機能なども標準搭載している決済代行業者が多いため、安全かつ効率的な決済環境を手軽に構築できます。


決済代行業者の料金形態


決済代行業者の料金体系は、大きく「決済手数料のみ(月額無料型)」「初期費用・月額費用込み(月額固定費型)」の2つに分かれます。


項目

決済手数料のみ

初期費用・月額費用込み

特徴

初期費用・月額費用が無料で、決済ごとに手数料が発生する従量課金型

決済手数料率が低めに設定され、決済機能やサポート体制も充実

決済代行業者に支払う費用

決済手数料のみ

初期費用

月額費用

決済手数料

トランザクションフィー(取引手数料)

導入に向いている事業者

小規模事業者、スタートアップ企業

取引規模が大きい事業者


決済手数料のみのタイプでは、クレジットカード決済で取引額の3.0%から5.0%程度、コンビニ決済では2%から4%、または1件あたり130円から300円程度が相場です。


一方の初期費用・月額費用が必要なタイプでは、初期費用として30,000円から80,000円、月額費用として3,000円から8,000円程度がかかります。


自社の事業形態や取引規模に応じて、総合的なコストを比較検討することが大切です。


決済代行業者を利用するメリット



決済代行業者を利用することで、決済システムの導入から運用に至るまで、様々な面でメリットがあります。


  • 複数の決済手段を一括で導入できる

  • システム構築にかかる負担を軽減できる

  • 売上や入金を一元管理できる

  • セキュリティ対策を強化できる


以下では、決済代行業者を利用するメリットを解説します。


複数の決済手段を一括で導入できる


通常、クレジットカードやコンビニ決済、電子マネー、QRコード決済などを導入する際には、各決済サービスを提供する会社と個別に契約を結ぶ必要があります。


それぞれ審査基準や必要書類が異なるため、複数の窓口とやり取りをしながら煩雑な手続きを進めなければなりません。


決済代行業者を利用すれば、複雑な契約手続きを一本化でき、単一契約で必要な決済手段をまとめて導入することが可能です。


審査手続きも決済代行業者が一括で対応するため、各決済会社に個別申請する手間が省け、書類作成の負担も軽減されます


特に、以下のビジネスモデルに向いています。


  • ECサイト

  • サブスクリプションサービス

  • デジタルコンテンツ販売

  • 実店舗とオンラインを併用するオムニチャネル展開


これらのビジネスモデルでは、決済管理が複雑になりやすい傾向があります。


複数の決済手段への対応や定期課金の発生、オンライン・オフライン両方での決済対応が求められるためです。決済代行業者を利用すれば、こうした課題を一括で解決できます。


さらに、オンライン完結型のビジネスでは、顧客が好む決済方法を幅広く用意することが購入率の向上につながります。


システム構築にかかる負担を軽減できる


各決済手段を個別に導入する場合、それぞれの決済機関が提供するシステム仕様に合わせて開発する必要があります。


クレジットカード決済やコンビニ決済、電子マネーなど、決済手段ごとに技術仕様やデータ形式が異なるため、導入する決済手段の数だけ開発作業が発生します。


こうした開発負担を軽減できるのも決済代行業者を利用するメリットの1つです。


決済代行業者は、すでに各決済機関とシステム連携しているため、提供される決済システムと自社サイトを接続するだけで、複数の決済手段を利用開始できます


売上や入金を一元管理できる


各決済機関と個別契約している場合、決済手段ごとに売上データの管理方法や入金タイミングが異なります。


クレジットカードは月末締め翌月末払い、コンビニ決済は週次入金など、それぞれ独自のスケジュールで入金されるため、複数の入金予定を個別に管理しなければなりません。


その点、決済代行業者を利用すれば、全ての決済手段の売上データが単一の管理画面に集約されます。


また、決済手段ごとに異なるシステムへのログインが不要となり、売上確認から過去の取引履歴検索まで1つの画面で完結するのもメリットです。


入金についても、決済代行業者が各決済機関からの売上を取りまとめて指定周期で一括振込をします。そのため、異なる入金タイミングを個別管理する手間が省け、経理処理の負担が軽減されます。


セキュリティ対策を強化できる


オンライン決済では、顧客のクレジットカード番号などの個人情報を取り扱うため、高度なセキュリティ対策が必要です。自社で決済システムを運用する場合、国際的なセキュリティ基準であるPCI DSSへの準拠が求められます。


強固なセキュリティ対策を専門事業者に委託できる点も決済代行業者を利用することの魅力です。多くの決済代行業者はPCI DSS認証を取得しており、顧客の決済情報は暗号化技術によって保護された環境で処理されます


さらに、不正利用を検知するシステムや、本人確認を強化する3Dセキュアといった仕組みを標準で提供している決済代行業者も増えています。


情報漏洩や不正取引のリスクを低減できるだけでなく、顧客に対しても安全な決済環境を提供できる点で、事業の信頼性向上にもつながるでしょう。


セキュリティ基準の更新にも決済代行業者が対応するため、常に最新の安全水準を維持できる環境が整います。


決済代行業者を利用するデメリット


決済代行業者の利用には多くのメリットがある一方で、導入にあたってはいくつかの注意点もあります。


  • 導入や運用には費用がかかる

  • 自社に適したサービスを見極める必要がある


以下では、決済代行業者を利用するデメリットを解説します。


導入や運用には費用がかかる


決済代行業者を利用する際のデメリットとして、コストの負担が挙げられます。


前述のとおり、初期費用や月額費用が発生するタイプでは、導入時に30,000円から80,000円、ランニングコストとして3,000円から8,000円程度の費用が必要です。


決済手数料もかかるため、小規模事業や取引量が少ない段階では経営を圧迫する可能性があります。特に、売上が安定していない創業期には、固定費の負担が重くなることも考えられるでしょう。


また、複数の決済手段を導入すればするほど手数料の総額も増加します。そのため、自社の事業規模や取引頻度を慎重に見極めたうえで、費用対効果を十分に検討する必要があります。


自社に適したサービスを見極める必要がある


決済代行業者は数多くあり、それぞれ提供するサービス内容や機能に違いがあります。


対応している決済手段の種類やセキュリティ対策のレベル、サポート体制の充実度、入金サイクルの設定など、事業者によって特徴は様々です。そのため、自社のビジネスモデルや顧客層に最適なサービスを見極める必要があります。


料金体系も決済代行業者ごとに異なるため、初期費用や月額費用の有無、決済手数料率の違いを総合的に比較しましょう。


なお、決済代行業者をまとめて比較したい場合は、展示会に参加して担当者に相談しながら検討するのもおすすめです。


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決済代行業者の選び方


決済代行業者を選ぶ際には、自社の顧客層が日常的に利用している決済方法に対応しているかを軸に、総合的に判断することが大切です。


  • 決済方法が顧客ニーズとマッチしているか

  • 自社に適した入金サイクルか

  • 導入実績が豊富にあるか

  • セキュリティ対策は十分か

  • サポート体制は充実しているか


以下では、決済代行業者の選び方を解説します。


決済方法が顧客ニーズとマッチしているか


決済代行業者を選ぶ際は、自社の顧客層が日常的に利用している決済方法に対応しているかを確認しましょう。


若年層をターゲットとする事業であれば、QRコード決済やスマートフォン決済が求められるケースが多くあります。一方、中高年層では、クレジットカードやコンビニ決済、銀行振込など従来型の決済手段を求める傾向です。


総務省「令和6年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」によると、インターネットを使って商品を購入する際の決済手段としてクレジットカードが一番多く79.8%、次いで電子マネーが43.5%です※。


利用したい決済方法が用意されていない場合、購入を諦めてしまう可能性もあります。特にECサイトでは、決済画面で離脱する顧客を減らすため、複数の選択肢を提供することが売上向上のためにも大切なポイントです。


自社の商材や販売形態に応じて、必要な決済機能がそろっているかを事前に確認し、顧客が求める決済方法に対応できる業者を選びましょう。


※出典:総務省「令和6年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」


自社に適した入金サイクルか


入金サイクルとは、決済代行業者から売上金が振り込まれる頻度を指します。月末締め翌月末払いや月2回払い、週次払いなど、業者によって設定は様々です。


入金サイクルが長いと運転資金が不足し、仕入れや経費の支払いに支障をきたす恐れがあります。特に資金繰りが厳しい創業期や小規模事業者にとっては、入金までの期間が短い業者を選ぶことでキャッシュフローを安定させることが可能です。


自社の支払いサイクルや資金計画を考慮し、事業運営に無理のない入金タイミングを提供する決済代行業者を選びましょう。


導入実績が豊富にあるか


導入実績の豊富さは信頼性を測る指標です。


特に自社と同じ業種や類似した事業規模での導入事例が多い決済代行業者は、その分野特有の課題やニーズを理解しており、適切なサポートが期待できます。


また、実績が豊富な業者は様々なトラブルへの対応経験が蓄積されているため、万が一の問題が発生した際にも迅速な解決が見込めます。


さらに、長期間にわたって安定的にサービスを提供している決済代行業者は、システムの信頼性やセキュリティ体制が整っていることの裏付けともいえるでしょう。


導入実績の公開や具体的な事例の開示も、決済代行業者の透明性を見極めるポイントです。


セキュリティ対策は十分か


万が一、クレジットカード情報を含む個人情報の漏洩が発生すれば、事業者の信用は大きく損なわれます。そのため、国際的なセキュリティ基準であるPCI DSSへの準拠状況を必ず確認しましょう。


この認証を取得している決済代行業者は、厳格な審査をクリアしているため、高度な安全管理体制を維持していることが証明されます。


加えて、不正取引を検知するシステムの有無も重要なチェックポイントです。AIや機械学習を活用した不正検知機能を搭載している決済代行業者であれば、通常とは異なる取引パターンを自動で検知し、被害を未然に防ぐことが可能です。


また、3Dセキュアなどの本人認証機能が標準装備されているかも確認が必要となります。


セキュリティ対策は一度整備すれば終わりではなく、継続的な更新が求められます。そのため、定期的なシステムアップデートや脆弱性対策を実施している決済代行業者を選び、常に最新の安全水準を保ちましょう。


サポート体制は充実しているか


決済システムにトラブルが発生した場合、対応が遅れると売上機会の損失に直結します。そのため、迅速かつ的確なサポートを受けられる体制が整っているかを事前に確認しましょう。


特に24時間365日対応のサポート窓口があることは、営業時間外にも取引が発生するECサイトでは必須の条件です。


また、電話やメールだけでなく、チャットなど複数の問い合わせチャネルが用意されていれば、緊急時にも柔軟な対応が期待できます。


さらに、導入時の初期設定支援やシステム連携のサポート、従業員向けの操作研修など、技術面でのサポートメニューが豊富な決済代行業者を選ぶことで、スムーズな運用を開始できます。


まとめ


決済代行業者は複数の決済手段を一括導入し、システム構築の負担を軽減しながら、セキュリティ対策や売上管理を効率化できる利便性の高いサービスです。一方で、導入・運用には費用がかかり、自社に適したサービスを見極める必要があります。


決済代行業者を選ぶ際は、顧客ニーズに合った決済方法への対応や導入実績などを確認しましょう。自社のビジネスモデルや事業規模に最適な決済代行業者を選ぶことで、顧客満足度の向上と売上拡大につながります。


なお、自社に適した決済代行業者を見つけるなら、展示会への来場がおすすめです。決済代行業者をはじめとした様々なソリューションが一堂に集まるため、効率良く自社に最適なサービスを見つけられます。


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