プロモーションとは?広報・PRとの違いや種類を解説

公開:2024.12.11

更新:2025.1.6

プロモーションとは商品やサービスについての顧客の認知を高め、購買につなげていくための一連の販売促進活動です。

この記事ではプロモーションの概要や目的、意外と混合しやすい広報、PRとの違いやプロモーションのポイントなどについて解説します。

プロモーションとは?

プロモーションの概要

プロモーションとは、企業が顧客の購買意欲を高めるためのマーケティング活動の1つです。さまざまな媒体への広告出稿、値引きセールやクーポン配布などのほか、イベント協賛や関係者のメディア出演などの活動があります。

プロモーションの目的

プロモーションの目的とは商品やサービスの購入を促すことです。

主に以下の5つの目的があります。

(1)商品・サービスの認知拡大

新しい商品やサービスを市場にむけて宣伝することにより、まだ認知していない潜在顧客を掘り起こすことが可能です。また、ブランドの認知度を高めることで消費者の購入意欲を促進します。

(2)市場シェアの拡大

独自の販売戦略や顧客サービスを提供することで、競合他社との差別化を図り、より多くの顧客を獲得することが可能になり、市場シェアの拡大につなげることができます。

(3)需要の喚起

販売促進活動やキャンペーンを展開することにより、消費者に対して購入を促進し、需要を引き上げることが可能です。

(4)ブランド価値の強化

消費者に対して、ブランドの価値や理念などのポジティブなブランドイメージを伝えます。そのことで、「買うならこのブランド」といった気持ちを生み出すブランドロイヤルティを築くことができ、長期的な競争優位を確立します。

(5)顧客関係の維持・強化

定期的な顧客との接点を設けることにより、既存顧客との関係性を維持し、顧客から高いロイヤルティを獲得することができます。

リピート購入を促進したり、顧客からのフィードバックを活用して製品やサービスの改善に役立てることができます。

似て非なるPR・広報との違いは?

プロモーションと似たものとして、PR(Public Relations:パブリック・リレーションズ)や広報があります。

PRと広報はどちらも、プロモーションの手法の1つです。

PRとは、主に長期的な視点で企業やブランドの評判を向上させ、ステークホルダー(顧客、従業員、投資家、地域社会など)との信頼を構築するものです。

具体的にはプレスリリースの発行、メディアへの情報提供、記者会見、製品発表会などを行います。

広報とは、企業や組織の信頼性や評判を高めるための情報発信活動のことです。

また、社内向けの情報伝達・コミュニケーションの一環としても利用されます。

主な活動としては、企業方針の発表、業績報告、メディア対応、社内報・会報誌、CSR活動などがあります。

プロモーション戦略とは?

プロモーションは広告・パブリシティ・人的販売・販売促進に分けられます。

さらに、それらを組み合わせて実行することをプロモーションミックスと呼びます。

プロモーション戦略はプロモーションの目的、ターゲット、誰にどのようなことを伝えるかなどを決めるものであり、どのような形でプロモーションミックスを展開するかを表すものです。

実際に採用する手法やどのようなキャンペーンを展開するかなどの内容は、その企業が扱う商品やサービス、ターゲットとする顧客によって異なります。

いずれの場合も、企業が自社の商品やサービスについての認知度を上げ、ブランドロイヤリティを強化し、顧客の購買意欲を刺激することを目指します。

プロモーションの種類

プロモーションは、ターゲットとなる顧客に対して製品やサービスの魅力を伝え、購買行動を促進することを目的としています。

主に「広告」「パブリシティ」「人的販売」「販売促進」の4つに分類することができます。それぞれについて解説します。

広告

広告は企業や個人が製品、サービス、アイデア、ブランドを消費者に伝え、購買行動やブランド認知を促進するためのマーケティング手法です。

マスメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)、デジタルメディア(インターネット、ソーシャルメディア)、屋外広告(看板広告、交通広告)など、さまざまなチャネルを利用して、製品やサービスの情報を広く発信します。

パブリシティ

広報PR活動の一種で、メディアを通じた広報活動やPRイベントを通じて、企業やブランドに対するポジティブなイメージをつくり出します。

パブリシティは、信頼性の高い情報源からの発信が必要であり、顧客に対して高い信頼感を与えることができます。

顧客との長期的な関係構築を重視し、信頼性の高いブランドを育てることを目指すプロモーションになります。

人的販売

営業担当者が直接顧客と接触し、個別に製品やサービスを紹介し、顧客のニーズに応じた提案を行う手法です。「パーソナルセリング」とも呼ばれます。

この手法は、特にBtoB(企業間取引)や高額な商品・サービスの販売において活用されます。顧客との長期的な関係構築を重視し、リピーターの獲得を目指すことができるプロモーションになります。

人的販売は、営業担当者のスキルや知識が重要であり、顧客との信頼関係を築くことが成功の鍵となります。

販売促進

セールスプロモーションとも呼ばれる手法です。消費者の購買行動を直接的に促進するためのマーケティング手法です。

主にクーポン、割引、セール、キャッシュバック、キャンペーン企画など、短期間で顧客に購買を促進するためのインセンティブを提供します。

消費者の購入意欲を一時的に高め、売上の増加を図ります。

新しい顧客層を開拓し顧客基盤を拡大したり、既存顧客の購買頻度や購入単価を増やしたり、商品やサービスのブランドイメージを向上させ、顧客ロイヤルティを高めることができるプロモーションになります。

プロモーションの型

プロモーションはそのアプローチの仕方によって「プッシュ型(プッシュ型マーケティング)」と「プル型(プル型マーケティング)」に分けられます。それぞれについて解説します。

プッシュ型

プッシュ型とは、顧客になりうる企業に対して、製品やサービスの売り込みを積極的に行う活動です。

このアプローチは企業が主導して顧客の購買行動を促すことを目的とし、さまざまなチャネルや手段を用いて製品やサービスを顧客に届けます。

プッシュ型はプル型に比べて即効性があるのが特徴です。

短期間での売上増加や、広告やプロモーション活動を通じてブランドや製品の認知度を迅速に高めることが可能です。

訪問営業

訪問営業(フィールドセールス)はプッシュ型マーケティングの代表的な手法の1つです。営業担当者が直接顧客の自宅や職場などを訪問し、製品やサービスを紹介・販売します。

この手法は、特にB to B(企業間取引)や特定のB to C(企業対個人)製品・サービスの販売において効果的です。

顧客と直接対話ができるため、商品の詳細を説明したり、顧客の質問にその場で答えることができます。これにより、顧客のニーズや懸念を即座に理解し、対応することが可能です。

テレマーケティング

テレマーケティングとは電話を使って製品やサービスの紹介・販売や、マーケティング、顧客サポートなどを行う営業手法のことを指します。

企業が顧客と直接コミュニケーションを取り、販売促進や関係構築を目指します。

電話を通じて顧客と直接話すことができるため、顧客のニーズや質問に即座に対応が可能です。

テレマーケティングは新規顧客の開拓、既存顧客へのアップセルやクロスセル、商談・アポイントメントの設定(対面・オンライン)、顧客満足度調査など、さまざまな目的で使用されます。

展示会

展示会は企業や団体が、自社の製品やサービスを展示し業界関係者や一般消費者に向けて紹介・PRするイベントであり、これもプッシュ型マーケティングに分類されます。

IT・物流・産業・農林水産・食品・建築・機械・工業技術・医療・教育などさまざまな業種で展示会が開催されています。

展示会は、特定の業界や市場にフォーカスして開催されることが多く、ビジネスの新しい取引先や顧客を獲得する重要な機会となります。

また、既存顧客や潜在顧客との直接的な交流の場を提供できるため、顧客のフィードバックを得たり、新しい顧客を獲得する機会になります。

プッシュ型Web広告

プッシュ型Web広告は、ユーザーが情報を求めていなくても、企業側から一方的に広告を配信する形式の広告です。代表的な種類には、プッシュ通知広告、メール広告、SNS広告、ディスプレイ広告などがあります。メリットは、積極的なアプローチによって商品の認知度を即時に高められることや、ターゲティング技術で特定の顧客層に絞って効率的に配信できる点です。しかし、頻繁に広告が表示されると、ユーザーに煩わしさを感じさせ、逆効果になるリスクもあります。

プル型

プル型とは顧客が製品やサービスを自発的に探し出し、購入するように誘導するマーケティング手法です。

このアプローチは顧客のニーズや興味を引き出し、自然にブランドや製品に引きつけることを目指します。

企業は顧客にとって価値のある情報やコンテンツを提供し、ブランドへの信頼感や好感度を醸成します。

短期的な売上増加よりも、顧客との長期的な関係を構築することに重点を置きます。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、消費者に対して興味・価値のあるコンテンツを記事・動画・音声などで情報配信することにより、企業やブランドの評判を向上させて信頼関係を築き、購買に結びつけていくマーケティング手法です。

有益なコンテンツを通じて顧客に自社の存在を知ってもらい、ブランド認知度を高めたり、顧客と継続的にコミュニケーションを取り、関心や信頼を深めることができます。

店舗の出店

店舗出店をすることにより、オンラインストアだけでは得られない信頼感や高級感を演出できます。

ブランドイメージを向上できるほか、顧客と直接触れ合う機会が増えるため、新規顧客の獲得や既存顧客との関係強化にもつながります。

店舗出店は上記のように多くのメリットをもたらしますが、同時に初期投資額の大きさや人件費の増加など、デメリットも存在します。
成功させるためには、綿密な計画と実行が不可欠です。

プル型Web広告

プル型Web広告は、ユーザーが自ら情報を検索した際に表示される広告で、検索連動型広告やSEO、ブログ記事広告などが代表例です。メリットとして、ユーザーが情報を探している段階で広告が表示されるため、購買意欲の高いターゲットに自然にリーチでき、広告に対する抵抗感が少ない点が挙げられます。

一方、デメリットとしては、ユーザーに見つけてもらう必要があるため即時性が低く、検索順位やコンテンツの質に大きく依存する点があります。

密接に関わる、マーケティング活動とプロモーション

プロモーションは、マーケティングミックスの4つの要素の一つです。

マーケティングミックスとは、製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)の頭文字を取って4Pと呼ばれています。

マーケティングミックスでは他の要素と連携することで、より効果的にプロモーションを含めたマーケティング活動を促進させることを目指します。

失敗しないプロモーション活動のために抑えたいポイント

プロモーション活動で失敗しないために、どのような点を押さえるべきかポイントを解説します。

ターゲット顧客の明確化・目標の設定

ターゲット顧客を明確化することは、あらゆるプロモーション活動のスタートとなります。

理想の顧客像を詳細に設定し、その顧客のニーズや行動パターンを深く理解するためにペルソナを設定していきます。

また、顧客を複数のグループに分け、それぞれのグループに合わせたメッセージや施策を展開するためのセグメンテーションを行います。

ターゲットとする顧客像が明確になったら目標を設定します。

新規顧客の獲得、既存顧客の購入単価アップなど、具体的な数値目標を設定するほか、ブランド認知度向上、ブランドイメージ改善など、定性的な目標も設定します。

予算設定・効果測定指標の設定

プロモーション活動全体にかける予算を決め、テレビCM、SNS広告、イベントなど、媒体別に予算を配分します。

そして、プロモーション効果を測るための指標(KPI)を設定します(例:ウェブサイトのアクセス数、問い合わせ件数、売上額など)。

収集したデータは、定期的に分析し改善点を見つけ、日々のプロモーション活動へ反映を行なうことが重要です。

テスト・改善を繰り返す

A/Bテストなど、異なるプロモーション施策の効果を比較し、よりよい施策を選択します。状況によりオンライン広告、SNS、イベントなど、複数のチャネルを組み合わせることで、より多くの顧客にアプローチすることが可能になります。

そして、PDCAサイクル(計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action))を回すことで、継続的に改善していきます。

効果的なプロモーションの成功事例

次にプロモーションの成功事例を紹介します。

製薬メーカー大手A社のダンス選手権

清涼飲料水の製造販売も手掛ける大手製薬メーカーA社は、同社のヒット飲料水のターゲットである若者層を狙ったキャンペーンを展開しました。

飲料水のブランドCMのダンス動画を、一般から募集する選手権を開催、“鬼”のように難易度が高いダンスを課題として話題となりました。

1週間で投稿された動画数は700作品以上。

SNSやYouTubeなどで共有・拡散しやすい環境づくりを行ったこともあり、ターゲット以外の層も巻き込みにも成功したそうです。

成功の要因はターゲットとなる若者層への深い理解と、彼らの文化に寄り添ったアプローチにあったといえます。

ホームセンターB社のオウンドメディア

ホームセンターを全国展開するB社は、オウドメディアを使ったブランド醸成や集客、プロモーションに成功しました。

ホームセンターを楽しく活用するというコンセプトを明確にし、社員のおすすめ情報や、DIY・日常生活に役立つ情報を配信しています。

その結果、立ち上げからわずか1年で月間PVは400万を超え、小売業界の集客/販促支援プロモーションを表彰する「リテールプロモーションアワード」や、「コンテンツマーケティング グランプリ」を受賞しました。

コーヒーチェーンC社が提供する顧客体験

大手コーヒーチェーンC社はコーヒーショップという枠を超えた、顧客の居場所づくりを店のコンセプトにしています。

同社のコーヒーショップを、自宅や職場に次ぐ居心地のよい場所として位置づけ、顧客に特別な体験を提供することを目指しています。

高品質なコーヒーの提供だけではなく、洗練された店内のデザインや居心地のよさも、ブランド価値の一部となっています。

また、スマホアプリを活用したロイヤルティプログラムも、顧客の特別感の醸成やリピート率を高める一助となっています。

カジュアル衣料品チェーンD社のライブコマース

カジュアル衣料品の製造販売を国内外で展開しているD社は、ライフ配信を使ったオンライン販売の拡大やブランド強化に成功しました。

このライブコマースは、従業員がライブ配信で商品を紹介しながら、視聴者と直接コミュニケーションを取るもの。

商品に対する理解を深め、即座に購入へとつなげる販売促進効果があるだけではなく、視聴者はリアルタイムで質問をしたり、コメントができるため、双方向のコミュニケーションが可能になり、顧客体験も向上します。

D社ではライブコマースで、有名なモデルやインフルエンサーも起用し、彼らのファン層も引き付け、より多くの視聴者を獲得しました。

これにより、ブランドの認知度と信頼性がさらに強化されました。

まとめ

プロモーションには、商品・サービスの認知拡大、市場シェアの拡大、需要の喚起、ブランド価値の強化、顧客関係の維持・強化など、さまざまな目的があります。

闇雲にプロモーションを行うのではなく、自社に合ったプロモーション戦略を策定し実施することが重要です。

展示会に来場することで、自社製品の販売数を伸ばすためのサービスが見つかるかも

多くの企業が一堂に介する展示会。自社製品のプロモーションに役立つサービスを1日で比較・検討できます。また、オフラインであるリアルイベントならではの思わぬ発見・出会いがあるかもしれません。

展示会に出展することで、自社製品を知らない潜在層にもリーチできるチャンスができるかも

現在主流であるデジタルマーケティングでは、リーチできない層にアプローチできる展示会に出展しませんか。
オンライン上では通りすがる方に話しかけられませんが、展示会では通りすがる方に積極的に話しかけることで、リードを大量に獲得することができます。
プロモーション施策の一つとしてぜひご検討ください。

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●著者プロフィール
武本之近

Webマーケティング・コンサルタント/株式会社グルコム代表取締役

広告業界でキャリアを積んだ後、独立。2007年に同社を起ち上げ、900以上の企業サイトの制作に携わる。業種・業界に合わせたWebマーケティングプランのほか、SEO対策・リスティング広告などの集客プラン、Webサイトの導線改善など、さまざまな角度からマーケティングを支援。テレビ東京ワールドビジネスサテライト【心理特集:目線をつかむ商法】にて、ホームページに関するデザインの取り組み等でON AIR。